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妙法蓮華経を略して法華経といいます。 法華経は釈尊の真意を説いた教えといいます。 それは、釈尊ご自身のことを説いているからです。 法華経いぜんの42年の教えでは、インドに生まれ修行をし、始めて仏となったと説いています。 これを始成の仏といいます。 ところが、法華経では、久遠の昔から仏であったことを明かします。 これを久遠の仏といいます。 日蓮聖人は、この久遠の仏を本尊とします。 同じ釈尊であっても、そこに違いがあることを重視しているのです。 さて、勧持品では、法華経を末法という悪世に伝えることを命じます。 それは、命がけであると説いたのが三類の強敵(ごうてき)です。 日蓮聖人は、『立正安国論』を書いて鎌倉幕府に上呈しました。 その結果、幕府の反感をかい、抹殺されようとしました。 日蓮聖人は、そのような事態を考えていました。 自身が殺された場合の後継をどうするかということです。 日昭上人は、日蓮聖人の一番弟子で、1歳年長でした。 同じく比叡山で勉学をされた方で、天台宗の僧侶でした。 日蓮聖人のお弟子さんには、二通りあります。 一つは日朗上人のように直弟子の方です。 もう一つは、天台宗や真言宗に僧侶の籍をもっている方です。 幕府は、天台宗などに僧籍をもち、坊をもっている僧侶にたいしては、簡単に迫害はできなかったのです。 日蓮聖人は表立って法華経を広めました。 それを影で支えながら、二陣三陣の構えを形成していたのです。 法華経を広めるうえにも攻防があるということです。 (H18.11.18) |
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