33.四信五品(ししんごほん)

 分別功徳品の後半から次の随喜功徳品第18・法師功徳品第19には、法華経を信仰する功徳と法華経を広めることの功徳が大きいことを説いています。

 分別功徳品の後半は四信五品が説かれています。
 四信は釈尊ご在世(現在)のときの功徳で、その信仰の程度(位)をいいます。
  一念信解・略解言趣・広為他説・深信観成
 五品は釈尊の滅後の信仰の程度(位)をいいます。
  随喜・読誦・説法・兼行六度・正行六度

 日蓮聖人は一念信解・初随喜を重視します。初心の信心が大切であるとします。
 そして、三学(戒・定・慧)のなかでは慧を重視し、六度(布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧)のなかでは智慧を重視して、この智慧も信心に収まるとします。
 これを「以信代慧」(いしんだいえ)といいます。日蓮聖人の教学の大事なところになります。(唱題行に展開します)

 随喜功徳品第18には「五十展転随喜の功徳」が説かれます。

 法師品功徳品第19には「五種法師の功徳」
  受時・読・誦・解説・書写
 と六根清浄(ろっこんしょうじょう)が説かれています。
  眼・耳・鼻・舌・身・意

 法華経を信仰することの功徳がいかに大きいかを説いているのです。