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法華経は妙法蓮華経を略した呼び名で、正式には妙法蓮華経といいます。日蓮聖人が「妙法五字」というのは妙法蓮華経のことで、「五字を受持」するというのは妙法蓮華経というお経を受け持つことをいいます。この信心のあらわし方が南無妙法蓮華経と唱えることです。これを唱題受持といいます。 寿量品で説かれた釈尊の「久遠仏」は大きな力を秘めた仏でした。そして、この久遠仏が説かれた法華経を有難いお経であると人々に宣伝することは、大きな功徳になると説きました。これが、分別品17.随喜品18.法師功徳品19のお経でした。 このあとに説かれるのが「常不軽菩薩品第20」です。 このなかには実際に法華経を宣伝した人の実例を説いているのです。この人が不軽菩薩という人で、いつも人を見ては手を合わせ拝んでいたところから、常不軽と呼ばれるようになりました。 不軽菩薩は人を見ては、 「私はあなたを深く敬います。どのようなことをしても軽蔑ししません。」 と、だれにでも合掌して拝むわけです。不軽菩薩は誰にでも軽慢しないで尊敬する態度を示したのです。不軽菩薩がこのような修行をしたのは末法という時代に入るときでしたので、人々は信心もなく荒廃した性格の人ばかりでした。ですから不軽菩薩のこのような態度は気に触るのです。石を投げつけたり、棒で叩きつけたり暴力をふるって拒否するのです。それでも不軽菩薩は、 「あなた達も菩薩の修行をいづれはする方です、そうしたらあなた達は仏になるのです。私にはあなた達が仏になることを疑いません」 というような言葉をかけて、拝み続けました。しかし、そのために命を落とすことになります。けれども、この功徳によって生き返りさらに命を延ばすことができたという話が説かれています。 不軽菩薩は人々の「仏性」を拝んだのです。 釈尊は不軽菩薩を通して一つの法華経の広め方を示されたです。 そして、日蓮聖人は不軽菩薩に習って法華経の行者という使命感を持ちました。 次回の勉強会は不軽菩薩についてお話したいと思います。 |
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