14.尼さんのインド旅行記(8)

 駅より1時間のところにクシナラ、または、カシアともいいます。ウルタブラデシュ州ゴラクプールの東方約55キロにあり、釈尊がご涅槃(ニルヴァーナ)の地、クシナガラがあります。遺体はアンガラチャイチヤ(ラマパール)として知られる場所で、荼毘(だび)に付され、仏舎利(遺骨)はマカダ国の阿闍世王をはじめ、仏門に帰依した各地の首長に分骨されました。

 現在、残っている遺跡にはマハバリニルヴァーナ塔と寺があり、堂内には巨大な石の涅槃仏が安置されています。大涅槃仏はクシナガラ付近の河床より発掘せられたとの事です。ここで全員で釈尊の霊位に対して読経・唱題し回向しました。
 インドの子供より沙羅林の木の葉を戴き、その木の下で写真を撮らせてもらいました。ここでは朝顔の花に似た紫の花がたくさん咲いていましたので、2〜3、戴いて押し花にして帰り、今は額のなかです。

 もう少し釈尊のご涅槃の像をくわしく書きたいと思います。ご涅槃のお姿は金色のお姿で、1丈もあり右を下にしてお休みでした。額には大きな白毫相があり、眉や目は三日月で口は分厚く真一文字にむすび、おそばに行くのも、もったいない気がしました。

 私はヅウヅウしくも足の裏と足の指をなでさせてもらってきました。お釈迦さまの周りにはインドの色々のお花が台の上に飾ってあり、香は絶えずで、お花はインドは暑いので花はパッと咲いたらポロリと咲いたまま落ちるのです。それをお供えする。ですから枝はなく花びらだけをお供えするのです。インドは木に付いている花は取ることができないのです。花を取るということは一つの罪を犯すことになるのです。ですから、私はインドでたくさんの罪を犯したことになります。

 お涅槃の所には東本願寺の旗もあり何宗派なく大勢の方々がお参りに来ております。この日はバスでお涅槃の聖地を巡拝し、夜はクシナガラのビルマゲストハウスに泊る。