8.尼さんのインド旅行記(3)

 このボダイ樹の下で高橋先生のご法話をいただき、私達は釈尊の若き日を胸にいだきながらボダイ樹の木をなでたり、お土を少々とお石をいただいて妙覚寺の宝にと大切に持って帰りました。
 大菩提寺を後にして釈尊成道の聖地ブッダガヤ見物して、尼蓮禅河へ行き、ここより又、バスでラジギールに向かい、ツーリストバンガローに一泊。
 ここには二泊の予定になっています。驚いたことに私達の泊った日本の寺の部屋で、土屋さんと明田川さんと私の三人一室でしたが、室内の壁に20センチもあるヤモリの大きな名もしらない虫がたくさんいるので、今にも寝ている所へ落ちそうでオチオチして目もはなされない恐ろしい思いをしました。
 ラジギールには2寺頃到着。昼食後は自由でそれぞれ写真を撮ったりして遊ぶ人や町へ行く人。私達は10人くらいでサニーさん(インドの人)に連れられて町へ行きました。
 町は小さく路もせまく、その狭い路に人と牛とが一緒に歩き、人の方が牛を通して路をあけるのです。        (つづく)


 ○ この昭和48年は、妙覚寺にとって最悪の大凶の年であると尼さんが言われました。また、この年に「梅人」(うめと)と御前様からいただいた僧名を「日延」と日号を名乗られるようになりました。