103.マイ・ベイビー・ボーイ       高橋俊隆
 マイ・ベイビー・ボーイ

毎日ウクライナの悲惨なロシアによる惨殺を見ています。

できることはウクライナの難民たちへの資金援助、そして、ただただ平和に解決することを祈ることだけでもどかしい限りです。私だけではなく国家と国家の紛争に非力な一人の人間であることを実感している人が多いと思います。

 欲を棄てて他人を大切にすることを説いても最早聞く心はないほど悪に進んでいます。これからこの戦争の犯罪をロシアの人たちは知り人命を軽々しく断ち、生活の基盤を破壊したことを後悔するでしょう。それを思うと良心のあるロシアの人たちの耐えられない悲しみを感じます。生きていくことが苦しいと思います。

 心のなかでは仕返しという行為は何らの解決にはならないと思っていても悲しみの怒りがおさまらない精神になってしまいます。当事者の気持ちを簡単に言うことはできません。ネットにロシア軍に子供を殺害された33歳の母親が入隊したという記事がありました。「マイ・ベイビー・ボーイのために私は戦う」という精神に追い込んだのです。是非を問うのではありません、その心が伝わってくるのです。

 一方、日本国の防衛について論議されはじめています。日本がロシアや中国、北朝鮮から攻撃されたら自主防衛できるのか?  アメリカは護ってくれるのか? まず北海道に三方面から侵入して数日しか自衛隊は防護できないなどの記事が載るようになりました。ロシアのウクライナへの侵略は日本の憲法問題に発展するかも知れません。

 仏教界は戦争反対・世界平和を掲げて反戦活動と支援活動を行っています。寺院においてもウクライナの人たちを受け入れる準備を開始しています。何もできないでいるよりは、一人の善行や祈りは必ず大きくなっていきますので共に平和な世界になることを祈りましょう。南無妙法蓮華経