30.だれもが悪心を持っている

 さまざまな事件が起きて人間不信になる。
 大人は善悪を区別できるが子供はそうはいかない。
 だから防犯ベルや携帯電話をもたせ、知らない人には近づかないようにと諭す。
 それは人間を信用するなということだ。
 そういうふうに教育されれば大人を尊敬するわけがない。
 しかし、誰もがそうあってはいけないと思っている。

 日本人と外国人のものの考え方は違う。
 イエス・ノーをはっきり言えるのが外国人。
 イエスがノーでノーがイエスなのが日本人?
 人には悪の気持ちがある。
 だから、その悪の気持ちを起こさないように注意するのは外国の知恵である。
 たとえば、財布を目に付くところにおかない。
 肌を露見しない。
 車に盗難防止。
 また、外に置いてある物は入らない物とする国民性がある。
 ゆえに自転車がたくさん盗まれた。
 外国人による窃盗の横行。
 小さな子供が殺された。
 外国人は言う。殺したのは私ではない。
 悪魔が私の中に入って知らないうちに殺したと。
 悪が人間の心にあるのを知っているはずなのに。

 仏教も心のなかの善悪を説く。
 仏にも凡夫にも悪と善がある。
 善は仏、悪は地獄・餓鬼・畜生・修羅の四つの悪。

 凡夫とわかっている我ら。
 その凡夫にも仏がいる。
 願わくは仏眼をもって生活したい。