54.先祖は私達を護ります

祖父や祖母と暮らす家庭が少なくなりました。
 やさしい心を持つ子供は、祖父祖母と暮らしたことが多いと統計にでました。おじいちゃん、おばあちゃんに育てられたことが、大きく子供の優しさを養っていたのです。
 孫は自分の子供よりも可愛いといいます。
 私は、まだ孫はいませんが、きっと、DNAが感知し、自分の生命が子孫に伝わったことに感動すると思います。育てる責任よりも護ってあげたいと思う心が強まると思います。
 孫を大切に思う心は死んでも続いていきます。私たちが親となり子供を自分の命以上に大事に思うのと同じです。
 しかし、死んでから、それを十分に発揮できないことがあります。人はそれぞれ、生きているときに善悪の業をつくります。死後の行き先は千差万別といっていいでしょう。それを救うのが仏事であり供養です。
 先祖の供養は長男がしているから、そのほかの兄弟はしなくてもいいということではありません。親は子供たちの供養を待ち望んでいるのです。親は美味しいお菓子があれば、子供全員に食べさせてあげます。長男が食べれば、あとの子供には食べさせなくていいということはありません。
 供養が行き届くと大きな力を得ることができます。死者にとっては供養が食べ物であり衣服であり幸せの源となります。毎月の命日には、たとえ一杯の水でもお供えをすることが供養になります。そして、南無妙法蓮華経とお唱えして下さい。
 ご先祖さまは私たちを護ってくださいます。