73.「身を切る努力見えず」

「身を切る努力見えず」

 北海道新聞(H26.8.2)の見出しです。北電が17%の値上げを再申請したことへの衝撃を表したものです。紙面には全国の役員報酬が示され、経営努力・合理化が求められるが、その反応は「国民と感覚がずれすぎている」とありました。

これは、人間が社会を構成し、肥大化するに比例しておきる現象です。つまり、「欲」の現れなのです。北電に限らず政治・経済・社会にわたります。その一つの原因は個人の欲にあります。その欲を少なくして他人のために向けることが大事です。他人に物心にわたり施すことが布施です。政治家が活動費の名目で税金を私腹するのは、今に始まったことではありません。警察官や僧侶が犯罪を起こすのもそうです。僧侶の犯罪は戒律を破ることですから、現世の服役ではすまない仏罰を蒙ります。しかし、それを理解出来ないのが現状です。僧侶がサラリーマンとなったからです。

 善と悪。徳と罪。悪業と善業の原因と対策をを説き、人間の生き方を示す僧侶が出現しなければ、人間の欲を制圧できないと思います。上に立つ者が「身を切る努力」をしなければならないのです。
人を苦しめることは、大きな罪なのです。