8.永代供養 やさしい花を咲かせましょう

 亡くなった人を数十年先まで供養することです。
 子供がいなくて供養をしてくる人がいないとか、お墓をみてくれる家族がいない方は永代供養経というのに入ったほうがよいと思います。
 妙覚寺では年に一度、永代供養法要を行います。この永代経に入られいる人の中には後継の人がいない方もいます。
 しかし私たちはお供物をあげお花をあげて供養します。檀家の皆さんがご馳走をつくってお供えします。お経がおわると皆で味比べをします。食べきれないので分けて帰ります。
 亡くなられた人といっしょに食べましょうということで、永代経に入っている皆と分かち合います。
 私は娘一人なので先のことを考えます。嫁いだらそこの家に従って欲しいからお墓などもあると面倒をかけると思っています。家内とは時々そのことを話しています。
 私も永代経に入ろうと思っています。一番安心します。
 ペットのことを以前に書きましたが、たいそう昔の縄文時代にも大切にされていたようです。とは言いましても犬は狩猟や番犬などの大切な生き物だったのでしょう。
 子供のころは馬ソリをみました。冬のしばれて硬くしまったソリの跡を滑って遊びました。転んだこともあります。馬は農耕にも大切でした。母親の実家には馬小屋がありました。鶏もいました。ヤギもいました。
 縄文の人たちも生活のなかに家畜がいたのでしょう。驚いたのはそれぞれにお墓があることです。
 そしてお花も添えられていたそうです。
 現代の私たちはペットを大事にしますが、意外なところで物を粗末にしてはいないでしょうか。
 物を大事にする、そして心を大切にしたいですね。
 親を大事にし先祖を大事にする。
 愛する者を大事にする。
 そっとお花を供える。
 それが仏性(ぶっしょう)です。
 いつまでも忘れない、それが永代供養となります。
 蓮華は泥水のなかからでも綺麗な花を咲かせます。
 せちがらく人に不信をいだく社会ですが、人にも自分にもやさしい華を咲かせましょう。
 そういう心を永代に伝えたいと思っています。