81.ンの力              高橋俊隆

テレビのある番組で、外科医のなかに、月の満ち欠けや海の干満によって、出血の量が違うという医者がいる。これを信じるか迷信かという話題でした。これにたいし皆が一笑して、そんな統計があるのか、迷信だ、という内容でした。

私は唖然としました。コメントをする人もある程度の年代の人がいるのに、しかも女性もいらっしゃったので、ちょっとビックリしました。自然のなかに生きている人間も生身の肉体をもっている自然の生命体と思いますので、もっと、こういうところの自然も大切にされたら良いと思いました。 

月齢と海の潮汐・出産

干満は、月と太陽が地球に及ぼす潮汐力(ちょうせきりょく)によっておきます。月が及ぼす影響は太陽の約2倍あるといいます。昔からよく言われているのは、大潮に向かって陣痛が強くなり、出産が満月に多くなる。という言い伝があります。これについて、海水と羊水は構成成分が似ているといいます。私たち人間は体内に約60%多くの水分をもっていて、0.5kgほどに増える羊水をもつ妊婦は、一般の人よりも月の引力の影響を受けやすいと考えられています。

○陰陽五行説について

陰陽五行説は陰と陽の二気から生ずるとする陰陽説と、万物は木・火・土・金・水の五行から構成されるという五行思想を組み合わせて判断します。日月や十干十二支などの運行と自然界の陰陽と五行の変化を観察して、国家社会の瑞祥・災厄を判断し、人の行為行動の吉凶を占う実用的技術として日本で受容されました。そのため日時や方位などに関し禁忌を設け、その災厄を除くために祭祓作法を行います。中国の占術・天文学の知識を消化しながら、日本の道教的神道仏教の影響を受け、日本特異の発展を遂げたものです。陰陽・五行思想を基礎として発展したのが、「八卦」「四神相応」「十干十二支」です。陰陽五行説の実践として「四柱推命」「漢方医療」「鍼灸」「形意拳」「道教」として発展します。 

ン(極上の月、特大の月)の日の感想。肉体は自然のなかに同化していると感じる年代になりました。合掌