学友である米田宣雄上人が遷化された。
私の肉体の一片が削り取られた喪失感がいまだに抜けない。
私の勉強部屋に来られて微笑んだ記憶が生々しく立ち尽くしている。
共に日蓮聖人を想い日蓮聖人に近づこうと思っている心が触れあった。
私のことを知っていて下さる人が先にお祖師さまのもとに行かれた。
忘れられないことに私と共に生きていると感じる。
彼の情熱が私を刺激する。
残された家族のことを想うと辛くなる。
生きている実感は何故か涙を拭くときに思う。
暫く何もせずに座っている。
彼は叱るだろう。笑うだろう。
目を細めた四角い顔が頑丈な体が私の部屋にいて私を見ている。
その手には一冊の本を開いている。
私に本を読みたく誘っているのである。
彼は後輩の諸師を慈しんだ。
諸師は自信を持ち勇気に前に進んで行くだろう。
それが彼だと分かっているから
宣雄さんといつまでも一緒に生きて行こうね
お祖師さまのみ前に行けるよう歩きましょう。
南無妙法蓮華経
|