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日蓮聖人のお手紙を集めた本を、御遺文といいます。 お手紙は、だいたいがご返事になります。 そのご返事に供物を書き込み、お礼を申し上げます。そして、その供養に関しての法話を書かれます。日蓮聖人のお手紙は大事にされ現在、450以上の書状が保存されています。 その中には、むずかしい教学も書かれています。しかも、漢文で書かれ長文なのもたくさんあります。とくに身延入山により量がふえます。手紙の文章も長くなります。ゆとりがでたのでしょう。その中には、同じ教えが多数の信徒に宛てて教えています。その信徒の識字の能力や、理解の浅深、信仰の度会によってかき分けられます。日蓮聖人は細やかに教えられた人という印象を強くもちました。 先日、お彼岸のお手伝いの婦人会のメンバーと、本堂で昼食をとり、歓談しました。私が十六歳のとき母に連れられてお寺にきたこと。そのとき、浄行さんが私の方に首を曲げてニコッとしたこと。尼さんがお婆ちゃんの部家から居間にきて、サッと座って私をニコニコして見たとき、尼さんの黒の改良着と白衣の首のところから後光がさして、尼さんの顔回りがまぶしくて見えなくなったことなど。私はこれまで、そういう話はほとんどしていなかったことに気づきました。 日蓮聖人は大勢の信徒に、同じことでも親切に熱心に教えられた人でした そういう日蓮聖人のお心を大切にして、御遺文を拝読しましょう。 |
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