131.「日蓮検定」                     高橋俊隆

先日、札幌の日登寺さまで「日蓮検定」に備えての檀信徒の研修会がありました。北海道教区が主催するため、全道からの参加者が大勢おられました。私も苫小牧法華寺の小松上人のお手伝いのため、急遽、参加させていただくことになりました。

「日蓮検定」も2級、3級があります。小松上人が模擬問題を作り、その解答を楽しい雰囲気で行います。問題のなかに日蓮聖人は何人兄弟でしょうか、というのがありました。2人・3人・4人・5人のなかから一つを選び解答します。この答えと説明を私がさせていただきました。さて、答えは何人と思われますか。この答えに会場は驚きと歓声があがりました。答えは5人です。では、日蓮聖人は何番目になるでしょうか。答えは4番目になります。驚かれたでしょうか。考えてもみないことだったと思います。

今月の18日の勉強会にも、この模擬問題を3問ほど行いました。日蓮聖人は安房の国の生まれですが、今の何県にあたりますか、という問題です。安房とあるので徳島県と答えそうになるのが、ひっかけで答えは千葉県です。千葉県の鴨川市小湊が現在の地名です。この海岸に生まれました。

日蓮聖人は清澄寺に登り出家され鎌倉に勉強にでます。約4年、八幡宮などに滞在されます。当時は八幡宮寺という寺でした。また、現在より海岸が入り込み「浜の法華寺」という名称のように、当時は浜のそばに建てられた寺だったのです。日蓮聖人はこの鎌倉でも海を眺めていたのです。比叡山に登っては海のように広い琵琶湖を見られたでしょう。伊豆流罪のときも船に乗り俎岩のある浜辺に打ち捨てられました。佐渡にも厳冬の時期、荒波を渡って行きました。身延にては海が見えないので、両親を偲んだと同時に海浜を思い起こしていたと思います。

先日、雄武の出張所に行きました。二階に持仏室があります。初行滿行の曼荼羅と水鏡のお祖師様さまの絵、東日教上人の若いころ古い中山法華経寺の奥之院の前にて、お立ちになっている写真を飾って、お参りしています。ふと気がつくとお祖師さまの目線は、間近に見えるオホーツクの海にありました。波の音が聞こえます。私は窓を大きく開けて、お祖師様、海ですよ、小湊に繋がっていますよと、もったいなくも声をかけたのです。

皆様もお祖師さまは私たちを見守っていて下さることを心にかけて、真っ直ぐに正直な信仰者であることを願います。