153. 納骨された方々と談話                          高橋俊隆

  3月になれば春と思っていたら、もう4月になります。あんなに雪解けを楽しみにしていたのに、いざ4月となると今年も残すところ何ヶ月とつい指折り数えてしまいます。あと半年で寒くなると先走って考えてしまいます。

 春のお彼岸も無事にお参りし、次の行事は5月の立教開宗会になります。昨年のお会式から今年の元旦熱湯祈祷、そして、厄除けのご祈祷までは、行を主体とした生活になりました。3月28日に毎月の身体祈祷を行い一安心しています。春が来たという思いです。尼さんが居ましたら早速、山へ入る時期です。

腰を痛めるということで、庫裏の前庭の雪出しを控えていましたが、春の風を感じながら外を回遊しています。外に出て歩けることを嬉しく思っています。今まで何とも感じなかったことが急に有り難いと思うようになりました。

 朝起きて外を見ます。今は雪がとけて土が見えてくるのが楽しみです。常にお日様に感謝しています。昔の人は太陽をはじめ月や明星にも感謝を捧げていました。太陽があるのはあたりまえと思い込んでいる人が多くなりました。私は炭鉱町で育ちましたので、お風呂は広くて大きな大衆浴場に入ります。帰りになると街灯が少ないので、月が出ていない夜道はとても暗いのです。子供の頃はお月様を尊敬したくらいです。

 納骨堂でお参りして、ご先祖さまに感謝申し上げます。私達が喜んだり悲しんだりしていながらも、生きていたいと思うのは先祖があってのことです。納骨されている方たちはほとんど知っている人たちです。それぞれの人生を歩まれました。毎日、お説教をして信仰の大切なことをお話ししています。皆さん子供やお孫さんたちがお参りに来て下さることを喜ばれています。

 すべてのことに感謝しましょう。お祖師さまに感謝いたしましょう。忘れずに。合掌