167.守られている実感                                高橋俊隆

 昔のお坊さんはよく勉強されたと思います。

 夜は暗かったので、早寝早起きだったのですが、いつ勉強されたのだろうか。

 先輩にその話をしましたら、昔のほうが勉強をする時間があったと言います。

 歩くときに考えていたからだそうです。

 そのほうが深く考えることができたので、我々のほうこそ思惟が足りないとのこと。

 今は本も自由に見ることができます。コピーもできます。

 ネットがあるので、すぐに調べることができます。

 その安易さが思考する能力、想像力を弱めてしまいます。

 文字を書くということも退化した気がします。これもワードですから。

 私の時代は将来に希望がもてました。

 だから石の上にも3年ということも理解でき、辛抱し努力しました。

 貯金したら利息もついたように。

 お経をたくさん読み、お題目をお唱えする。

 1日、2日なら、たいしたことではなくても、10年20年になると違います。

 私はお経やお題目はお祖師さまのお力になりますようにと思っています。

 お経をたくさん読経しお給仕された仏像は威力を備えています。

 博物などで展示されている仏像などを拝観しますと、

 昔は一生懸命に信仰されたことがわかります。

 信仰は力になります。力になる信仰をされて下さい。

 お祖師さまはお守り下さいます。

 私は努力してきて良かったと実感しています。