174..檀信徒の皆様へ  令和2年10月18日            高橋俊隆

 今年一年をふりかえってみるのが、これからの季節ではないでしょうか。寂しさのなかに実りの嬉しさがあります。実りがある生活をしてきただろうかと思いながらも、まだ今年が終わっていないので、まだまだ何かかができそうな期待もあります。 

 コロナのことばかり話題が続いているので、外出を控え、友人との会話は電話になってしまいます。それでも声を聞くと安心しますね。自分も生きているという実感なのでしょうか。いっしょに困難を乗り越えようと力がわきます。ただ、毎日、大勢の人と接しなければならない仕事をされている方は、いかに人と会話を避けるかに気配りをされているとのこと。

 お寺も極力、大勢が集まることを避けています。

 お会式もそうでした。今年は東日教上人の50回忌、日延大法尼の33回忌の法要を行いました。山内のみというお参りですので、今以て充実感がありません。一言でいいますと申し訳ないという気持ちです。檀家の皆様と一緒にお参りしたかったです。

 今年も日延大法尼のところに落葉キノコが幾度となく供えられました。尼さんが喜ばれていると思います。この秋の季節になりますと落葉採りを思い起こします。秋の季節は楽しい日々であったようです。紅葉を見ながらこのように身を飾って行きたいとも仰っていました。とくにドウダンツツジの緑から少しずつ赤くなり、葉が真っ赤にそまりえんじ色になって落葉する姿を愛でていました。

 それで、ドウダンツツジの冬囲いはできるだけ遅くして欲しいと役員さんにお頼みしたのでした。しかし、最近は寒くならないうちに冬囲いを頼むようになりました。それは私が年をとって寒さが身にしむようになったからです。納骨堂裏の白ポプラは落葉しましたが、モミジはまだ緑の葉を残しています。納骨堂から北側の景色、南側の景色を見て、毎日の報告をご先祖さまたちにするのが私の日課です。

 そして、霊となっても修行をされるよう法を説かせていただいています。私に生きている幸せを教えて下さっています。