183.心を740年前に      高橋俊隆

 御遺文を長年拝読し、年齢を重ねてきますと、お祖師さまと周りの人たちの関係がつながってきます。お祖師さまの目上の人もいます。故郷の領家の大尼に対しては敬語をつかわれています。そういう人は数人ほどです。

伊豆伊東に流罪されたときも、信者たちは伊東に住む縁戚や知人を介してお祖師さまを助けられています。佐渡の阿仏房・千日尼・国府入道夫妻も鎌倉の大学三郎(比企能本)との関係が見られます。法華経に釈尊が必ず助けて下さると言われた遣化(けんげ)の人がおられたのです。

 今年も日蓮宗の北部布教師会の招きで旭川の妙法寺さまにて講義をさせて頂き、西部にても教学研修会を瑞玄寺さまにて行いました。長年勉強してきたことが実った思いで感謝しています。お祖師さまのお力と有り難さを感じています。

 お祖師さまを守った人たちが居られた。生活は苦しかったと思いますが、心から法華経を信じるひとたちに囲まれ、わずかのご供養に涙を浮かべて悦ばれています。今なら宅配便にて食料や衣類などをお送りすることができます。また、病院にて治療もできたと思います。お弟子様はさぞ心配されご給仕を尽くされたと思います。

 今年の大掃除は少人数ですることになると思います。昨年は中止でしたので幾らかは良くなってきた感じですが、新たにオミクロン株が世界中に感染を始めています。いつになったら終息するのか、さらにさらに人類を脅かし、そのたびのワクチンを接種し続けるようそうになりました。お祖師さまが言われるように法華経の信仰でなければ解決できないと思います。

お祖師さまのお衣替えを夏と冬におこないます。そのたびお祖師さまのお腹に手を触れさせていただき、お腹を暖めさせていただいています。今年は740年の御会式ですが、私の心はその時に行きお祖師さまの病痛を少しでも安ませて頂けると願っているのです。