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1月13日、今年最初のお祖師さまのご命日のお参り。 いつもとは違った張り詰めた御宝前。 道場ゲの声明をとばしてすぐに勧請・無上甚深と読経。 真剣勝負のような緊張感が読経のなかに走ってくる。 雨だれのモクショウを打ちながらも、木剣を振るしぐさになる。 そういえばお滝の道場でのお参り。 また奥の院での御前さまのお経。 そんな身にヒシヒシと何かが迫っている気配。 お経がおわりお題目。 気持ちが集中できる。 視線をお祖師様に。 尼さんが御宝前におられる。 お祖師さまのすぐ前に立っておられる。 修法衣を着ておられる。袈裟も修法用。 尼さんがおられる! と思った瞬間、尼さんが左に首を向けてニコッとされた。 「俊隆に気づかれたネ」 手の左に切り火、右手には木剣であろう。 首にこげ茶の撰法華経が入っているセンキョの紐が見える。 お祖師さまのお顔を拝見して尼様は姿を隠された。 お祖師さまのお顔が優しい。 前かがみになって尼さんを見ておられた。 おじいちゃんが孫を見ているよう。 お祖師さまと尼さん、今でも繋がっておられる。 さて、尼さんは何をご祈祷して下さったのだろう。 今年の熱湯祈祷、充分に行を積み万全を期したが何か不安。 皆さんのお加持をすませて、再度おイモを熱湯の中からとりだす。 イモがぎっしりつまっていて抜けない。 再度、手をいれて今度はがっちりつかみ取り出した。 薬指に水膨れができた。 法要を終え皆さんが帰ったあと、お祖師さまにご挨拶。 法華経の力。祈祷の秘法の力を再認識。 人を救おうというものをイモを取りにいってしまった。 その自分の迷いを指に謝る。 さらに行に心がけようと誓った。 そういうときの尼さんの姿はうれしかった。 檀家の皆さんも尼さんに守られているのだと思った。 妙覚寺を大事に守りなさいと私達に言っておられるのだ。 |
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